chapter2- 大学入学後に気づいた、周りの人と夢を共有する重要性。

「大学に入ったら防災をする。」そう思い、高知工科大学への推薦合格後から高校卒業までの4か月間は、出来る限り日本の災害現場の状況を見て、防災の知識を高めようと、高校生ながら全国各地へ飛んだ。
年末年始は地元のスーパーで短期バイトをして少しお金を貯め、母親も理解して費用を出してくれた。東京での災害ボランティア研修に参加したり、発災から約2年後の2013年2月に初めて東日本大震災の被災地も訪問した。

しかし高知工科大学入学後、気づいたことは「防災」に取り組む学生団体が無い。「防災」といっても理系ではないので、ソフト面の防災を学べる授業が無かった。
そのため、大学の先生や事務職員の方、先輩や同級生に助けてもらいながら、学生団体として防災と復興支援に取り組むサークルを立ち上げた。

入学してまだ2か月の1年生が立ち上げた団体。批判的な内容を含む様々な意見もあった。それでも自分が大学で防災をやったんだ。と自負して言えるのは、当時防災に想いが無くても、少しでもやってみようと興味を持ってくれた同級生と、応援してくれた先輩方、そして活動を続けてくれた後輩のおかげである。
自分は災害現場を直接見たことがあるため「防災」に関心を持てるが、災害現場を見たことが無い人からすると防災に関心を抱きづらい。どうすれば「防災」に興味を持ってくれるのか。
試行錯誤する中で気づいたのは、防災に関心を抱く入口は何でも良い。各々が関心のある分野から興味を持ち、出口をどう防災と結び付けれるか。そのために「やって楽しい防災」を掲げた。
結果的には、2年目で所属人数が60名を超え、3年目には後輩たちの頑張りで140名を超える団体になった。

しかし、ここに至るまでに色んな失敗があった。文化系の団体のトップを務めた経験は無く、人それぞれゴールが違う目標の中、多くのメンバーを抱える団体をどのように組織形成を図るべきか悩んだ。たくさんの人と言い争いや喧嘩別れもあった。「リーダーとはなんなんだ。」そう思った大学二年生(2014年)の夏、高知県知事のインターンシップを見つけた。高知県のリーダーの仕事ぶりを見てみたい。そう思い、インターンシップに参加した。

そこで見た知事の仕事ぶりは、政治・行政へのイメージを変えた。
当時2014年8月、広島土砂災害をはじめ、全国各地で大雨災害が発生。高知県も大きな被害を受けた。
知事は迅速に各部署へ指示を出し、県下の災害対策へ奔走。災害対応に限らず、限られた時間の中で、様々な意見を判断し、県民の生活を少しでも良くするべく務められていた。
政治や防災を教える教員も魅力的だが、現場のプレーヤーとして「自分もこんな仕事をしたい。」
漠然とそう思うようになり、政治や行政に興味を持つようになった。
この知事インターンシップが、自分が政治家に興味を持った第一歩だった。

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